木材腐朽菌と木材成分の分解
木材成分の合成
木材成分のセルロース、ヘミセルロース、リグニンの分解・合成を、主に木材腐朽菌の酵素を用いて研究しています。
例えばセルロースは、植物細胞壁の約50%を占める多糖で、地球上で最も豊富に存在するバイオマス。腐朽菌は、様々な酵素を用いてセルロースを分解し栄養源として利用していますが、そのメカニズムには依然不明な点が数多く残されています。自然界におけるセルロース分解のプロセスを明らかにすることで、セルロース系バイオマスからエネルギーを取り出したり、有用な物質に変換するためのアイディアを拾い出し、循環型社会の構築に役立てたいと考えています。
研究テーマ紹介
- 植物細胞壁分解酵素を用いたバイオマス変換系の構築
- 担子菌(きのこ)のゲノム情報を利用した木材成分分解酵素遺伝子の解析
- 酵母発現系を用いた担子菌由来のバイオマス変換酵素の大量生産
- X線および中性子結晶構造解析によるバイオマス変換酵素の構造―機能相関解析
- 微生物におけるセルロース分解の分子メカニズム解明
- 機械学習を用いた木材腐朽菌の分類
- セルロース分解酵素の逆反応によるセルロースの酵素合成
- 微小重力下での蛋白質およびセルロースの合成
- 農林廃棄物バイオマスの微生物・酵素による変換に関する研究
- 樹木抽出成分の生理機能の解析とその応用に関する研究
- 樹木抽出成分の生合成系発現とその制御に関する研究
- 樹木培養細胞の増殖および分化因子に関する研究